★性別 男
★年齢 47
★職業 無職
母へ。
あなたは常に、自分のことだけを考えて生きて来ましたね。
毒父は、私が1歳の時に他の女と再婚したけど、あなたは私にこう言いましたよね。
「お前なんか産まなければよかった。
お前がいなかったら、私はこんな思いをしなかったんだよ!」
何言ってるの?
慰謝料も取らずに勝手に別れて、それを自慢していたあなたを、今でも軽蔑しています。
あなたは、常に言ってましたよね。
「お前になんか金使うの、もったいない」って。
服や靴、必要な学用品代も、出し渋りましたよね。
同級生や少し上の先輩の親御さんの所に行っては、中古の服をもらって来たりしてたようだけど、知らずにそれを着て行って散々いじめられたのも、あなたはわかってくれませんでしたよね。
中学に進学する時期になって、制服の採寸日になぜかあなたは学校を欠席にして自宅に閉じ込めて、自分は10時のパチンコ屋の開店に行きましたよね。
その時に、「今日も一儲けして来るからな、お前は家から出るな、電話も出るな」と言って。
昼食はどうするのかって聞いたら、
「コメはここにあるから自分で炊け!
家庭科でやっただろ?」
確かに5年生の時に、家庭科でごはんの炊き方とお味噌汁の作り方は教わっていたので、5年生の時の教科書を引っ張り出して何とかごはんは用意出来たのですが、冷蔵庫を開けると、お味噌汁を作る食材が全くありません。
入っているのは味噌だけ。
味噌ご飯にして食べました。
3時過ぎになって、同級生が宿題とパンを届けてくれましたが、あなたはいませんでしたね。
大当たりしていたんでしょうか?
9時過ぎになって帰って来たあなたは、袋から折り詰め弁当1個とクリームパン1個を出して私にクリームパンを食べるように言いましたね。
さすがに子供とはいえ、違和感があったので抗議したら、「嫌ならここから出て行け」。
制服の採寸日に休ませたのは、私の制服代をケチったからですよね?
後でわかったことですが、他の学区にまで行って卒業予定者の制服を探していたそうですね。
そうして手に入れた制服は、当然私の小さな体には合いません。
サイズを直すこともせずに、入学式に着古したままの制服で登校したのは今でも忘れません。
それがあなたの「愛情」なのでしょう。
それが原因で不登校になったら、あなたは「学校に行け!」と口うるさくいいましたよね。
私が頑強に拒否すると、あなたは人に頼って何とか解決しようとしました。
けど、その代償がどれだけ高くついたか、わかってませんでしたね。
中学3年に進級した時に、あなたは「もう義務教育が終わるから、中学終わったらさっさと働けや! 私に恩返ししろよ?」と言って、姿をくらませましたね。
その時、私がどんな生活をしていたか、あなたには伝わらないけど書きます。
置いて行った2000円で、食材を買いました。
お魚の行商で来ているおばあさんに売れ残ったお魚を安く売ってもらったり、惣菜屋さんから見切り品を買ってたけど、二週間経っても、あなたは帰って来ることはありませんでしたね。
お金がないので惣菜屋さんに相談して、出世払いという条件で朝昼晩の弁当を提供していただいたんだよ。
あなたは築地で寿司を食べたり、ホテルで昼食デイナーを堪能されたそうですね。
クッチャクッチャさせて食べたお味はいかがでしたか?
借家も家賃が滞納されているということで、家主さんから退去を言い渡されました。
あなたが負うべき責任を転嫁して逃げたあなたに、この時初めて「憎しみ」を感じました。
15歳だった私に、こういう責任を負わせてあなたは逃げたんですよ?
許せない。
今でも許せない。
親類に借家関係と、惣菜屋さんのツケを肩代わりしてもらって身一つで東京に出て仕事に就きました。
しばらくすると、あなたは私の職場に来ましたね。
親権をここまで恨んだことはないです。
あなたは私が勝手に家出したかのように言って、上手に私を連れ戻して私を散々利用しまくって来ました。
「お前だけが頼りだよ」
「お前は一家の大黒柱だから、働いて私を楽にしてくれ」
私は再就職して、工場に勤めました。
あなたは給料日をしつこく聞いて来て、給料日はまっすぐ帰っておいでとか給料袋は開けずに私に渡しなさいとか言ってましたよね。
言われた通りに渡すと、あなたは「何だ、今月は少ないな」とか言いながら端数の小銭と1万円を私に渡して残りの部分を全額搾取しましたね。
ボーナスも「お前のために預かるから」と言って全部搾取して、返金を求めたら「そんなの知らない、お前の勘違いだ」と言って逃げましたよね。
それであなたはろくに働きもせずにギャンブル三昧、飲み放題ですか?
そんなあなたに見切りをつけて、人事異動を機会に一切の関係を切りましたよね。
あなたにこれ以上振り回されたくないから。
だけど、あなたは最期まで私を振り回してくれましたね。
福祉事務所からあなたが生活保護の受給者であることを知らされて、胃がんの末期で余命が少ないという事実を知りました。
不謹慎でしょうが、「ざまあみろ」としか言えないです。
迷いながらも、最期が見えているならとの思いで病院に面会に行ったら
「おお、お前私の面倒みてくれや、
私 がんなんだってさ!助けてくれ」
私はあなたにこう言いましたよね。
答えは、「何も出来ないから」。
享年67歳 荼毘に付して、ようやく終わったという気持ちです。
今でも許さない。
許せません。

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