みんなの「親への手紙」 023 おまえに関わっている時間はない


名前 絶望者だった希望者
性別 男
年齢 31
職業 無職


 両親へ。
 私はあなたたちのせいで、どれほど苦しんできたか、わかりますか?

 父、あなたは特にひどかった。
 小さくか弱い私のすべてを、否定し続けてくれましたね?
 ささいなことでにらみ、怒鳴り、叩き、私に恨みでもあるかのように…。

 母、あなたは、いつも神様ばかり信じていましたね?
 私が学校でイジメられ、苦しんでいた時相談しても、「相手のことを祈ってあげて」「怒ってはいけない。許すんだ」と…。
 イジメられていることを相談することさえ、恥ずかしく、情けないものなのに、それに対する助言がそれか?

 私は母に絶望し、父に相談しましたよね?
 「いじめっ子に勝つため、空手を習わせてほしい」と…。
 そしたらあなたは、「空手は人を傷つけるための道具じゃない!!」って、ブチギレましたよね?
 誰がそんなきれいごとを望んでいたんでしょうか?

 あなたが、自分より息子が強くなることが、嫌だっただけでしょ?
 くだらない…。
 私は両親に失望し、自分だけを信じる人間になっていきました。
 ゲーム依存や、ネット依存はどんどん酷くなり、体は壊れていった…。
 ただ、親の愛に満たされなかっただけで…。

 父、おまえのせいで、私は勉強もできなかったんだぞ?
 おまえが私を全否定し、バカにし続けてきたから、私は一切の自信を失い、すべてがどうでもよくなった
 教師の言葉も、本に書いてある言葉も、私には理解できなかった
 それがどれほど苦しいことなにか、おまえにわかるか?

 誰も信じることができない。
 何も理解することができない…。
 この状況で、希望を持って生きることなど不可能!!!

 私はただ、父から愛されたかっただけ。
 他の家庭のように、優しく声をかけてくれれば、それでよかった。
 なのに、あなたはそんな簡単なこともできなかった。
 自身が、母から捨てられ、毒父に育てられてきたから。

 私はそれを知らず、ずっとおまえに好かれるための無駄な努力をしてきた。
 幼稚園児の頃から20歳を超えるまで、ずっと。
 なぜ、もっと早く「俺は愛を知らない。子どもの愛し方がわからない」と言ってくれなかった?
 もっと早くそれに気づけていたら、私はここまで苦しまなくても良かったんだぞ?

 人は、環境がすべて…。
 人格も学力も…。
 それを、私は身をもって理解した。
 それだけが、おまえから教わった唯一の貴重な知恵だ。

 私は今、本を読むことができている。
 こうして、冷静になって過去の体験を文字に起こすこともできるようになった。
 なぜだか、わかるか?
 20歳頃からイジメで死ぬほどつらかったから、酷使し、潰した両目で死ぬ気で本をむさぼるように読んできたからだ。

 父、アンタのせいで、私は極度の対人恐怖になったんだよ。
 暗く、臆病で、バカのくせに、無駄にプライドが高かったから、私はいじめられてきた。
 回避性人格障害と、自己愛性人格障害の両極端の異常人格をあわせ持っていたから、途中、何度も挫折しかけた。

 「俺みたいなバカが本読んだって無駄じゃないのか?」と。
 「今さら勉強したって、もう遅いんじゃないのか」と。
 「環境ではなく、自分の意志や遺伝が悪いんじゃないか」と。
 「親を愛せない自分が悪いのではないか」と。
 「ちょっとしたことで傷ついたり怒ってしまう私が悪なんじゃないか」と。
 「ただ、甘えて、ゲームばかりして病気になった私はクズなんじゃないか」と。
 「もう、俺の人生は終わっているんじゃないのか」と。

 でも、読書は無駄じゃなかった。
 ”アダルトチルドレン”という言葉に出会ってからは、特に楽になった。
 家庭環境が子に与える絶大なる影響力も、統計から知ることができた。
 おかしかったのは、自分だけではないということも知ることができた。

 本は、私にとって第二の親のようなもの。
 今は、親友という本当の父親の代わりのような人とも知り合うことができた。
 彼のおかげで、本からだけでは決して得られない自己肯定感を得ることができた。
 彼が私の言葉を一切否定せず、黙ってちゃんと聞いてくれ、犯罪と家庭環境の影響までも理解し、共感してくれたからだ。

 こんな人、今まで出会ったことがなかった。
 母も、ずっと私より神を信じ、愛し続けてきたように見えたが、本当は何よりも家族や子どもたちのことを思っていたということに気づくことができた。

 母と和解し、信頼できる友ができ、家庭環境の影響を知識によって理解した時、私の精神的な積年の苦しみや悩みは一瞬で消え去り、人間の心理を真に理解した。

 「無条件の愛」
 これが、答えのすべてだ。
 父、アンタは最後までコレに気づくことができなかった。
 残念だが、もう、おまえに関わっている時間はない。
 私は、母と兄弟と新たにできた仲間と共に生きていく。
 さよならだ、父さん。


※親から虐待された100名(10代~50代)の手紙集『日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?』をAmazonで購入される場合は、以下のリンクから
https://amzn.to/2IzOUhe


 以下の方法でも購入できます。

dZERO(カード・スマホ・webマネー)
  ★サポート購入(10冊単位で購入し、有名人へ寄贈)  http://letters-to-parents.blogspot.jp/2017/02/blog-post_1.html

★全国の書店(注文して店頭受取)
★丸善&ジュンク堂(在庫◯をチェック)
 https://honto.jp/netstore/pd-store_0628712043.html
★ネット書店
 http://con-isshow.blogspot.jp/2017/10/letters-kanto-area.html



 親から虐待された人、子ども虐待をなくしたい人、このチャンスに集まろう!
https://letters-to-parents.blogspot.com/2016/10/2019-kouen.html


※下のSNSボタンで、このプロジェクトの応援を!